時々行く東京にも、いつも帰る居場所を。

半年ほど前のある日、いよいよ30回目の誕生日を相変わらず地元の友達に祝ってもらった私は、これ以上にロウソクをさせないケーキの火を吹き消しながら、1つ決心をした。

地元の居心地の良さや変わらない安心感を感じる度に、「変わらなくては」という焦燥感を覚えるようになったのは、いつからだろうか。私は、30歳になった夜に、10年勤めた美容院を退職し、フリーランスの美容師へと転向することを決意したのだった。

フリーランスになったからには、福岡にとどまる理由はどこにもない。顔なじみが多いこの地を離れることに後ろ髪を引かれつつも、月の半分は福岡で、もう半分は東京で働くことにした。
しいていうなら、東京での生活が不安だった。
今住んでいる福岡の賃貸に加えて、東京でも賃貸を借りるとなると、月々の家賃も、東京の家の初期費用や家具・家電を取り揃える費用など、考えれば考えるほど、現実味は遠のいていく気がした。

そんな時にみつけた、「都心にもうひとつ部屋を持とう」という広告。
クリックして見つけたのは、住んだ分だけの家賃で住める家「unito」だ。

空港にもすぐに向かえるアクセスの良さ

東京の土地勘がさっぱりな私は、unitoのコンシェルジュに頼りながらお部屋探しを始めた。LINEで福岡と二拠点生活を送ることや、仕事が美容師であることを伝えると、いくつかのエリアを提案してくれた。

その中で、私が東京の拠点として選んだのは街は神田。とても交通の便が良い街で、JR山手線、JR京浜東北線、JR中央線、東京メトロ銀座線と計４線の路線が集まる神田駅が最寄りだ​​。東京駅まで約2分、新宿まで約13分。また、羽田空港には電車で約45分でアクセスすることができる。急に福岡に帰らなければならなくなった日も空港が近いことで準備に慌てずに済んだ。

退勤後にフラッと寄りたくなる街　神田

神田周辺には飲食店が多く集まる為、アフター5には退勤後のサラリーマンで賑わう。疲れを癒しに向かいたくなる街なのだろうか。
交通の便が良いことをunitoのコンシェルジュに聞き、神田が気になった私は、1泊だけ暮らしを試せる「お試し暮らし」を活用して、神田の暮らしを体験してみた。仕事柄なのだろうか、私も都会の賑やかさの中に穏やかさを感じられる神田独特の街の雰囲気に惹かれこの街に決めたのだった。

神田のunitoは、ゆっくりと時間が流れていく場所

見慣れた建物の中に入ると出迎えてくれるのは、さわやかなフロントのお兄さん。一人暮らしの時は感じられなかった安心感を覚えながら自分の部屋に入り、上着をハンガーにかけると、なんだかホッとした気持ちになる。



お部屋に入って壁にもたれ掛かりながら明日の仕事の確認をするのが最近の私のルーティン。大人の私でも足が伸ばせるのでゆっくり疲れを取ることができる。充電器も完備されているので、ついついゲーム機に手を伸ばしてしまうことも。

シャワーブース・洗面台・トイレは共有スペースとなっている。いつ使っても清潔感が保たれているので、安心して使用できる。
正直、水回りの掃除を誰かがやってくれる生活を一度始めると、自分で行うのが億劫になってしまった。




私の一番のお気に入りスポット、テラス。天気が良い日にはいつものあの席に座り、吹き抜ける風を感じながら作業をしたり読書をに勤しんだりする。東京では珍しい、自然を感じながら時間を忘れて没頭できる場所である。

今日は心をクリーニングする日。

神田珈琲園 神田北口店 | 神田のunitoから徒歩10分

愛想の良いマスターが出迎えてくれたのは、1957年創業の老舗カフェ「神田珈琲園」。モダンな雰囲気が残る店内。熱々のコーヒーをいただく時間はなんとも贅沢だ。

神田古書センター | 神田のunitoから徒歩11分

次にやってきたのは建物の中にいくつもの古書店が入店している、神田古書センター。古本やレコードなど昔懐かしい物が並んでいる。お気に入りの本を探すこの時間はまるで宝探しをしているみたい。

神田のunitoで暮らす二拠点生活

帰らない日は家賃がかからない家「unito」

仕事に合わせて神田のunitoと福岡を行き来する、フリーランス美容師の二拠点生活。
始めたばかりのころは、東京の予約をあまりいただけないこともあって、滞在日数が少ない月もあった。ただ、unitoは、住んだ分だけの家賃で住むことができるので、月によって滞在日数がまちまちでも、無駄なく、家賃を調節して暮らすことができる。

テラスで心地よい風にあたると、心地よさをお客様に届けたいと思っていた初心を思い出す。フリーランス美容師、挑戦すると、どうしてもきりきりとする心、一方で、まずは私が心のゆとりを持っていなければと考えている。
テラスの1席だけでもいい。出会ったばかりの東京に、帰る居場所を見つけて、確かに私は心にゆとりを持つことができた気がする。