SFプロトタイピングで、2035年の暮らしを想像してみた。

こんにちは!unito代表の近藤佑太朗です。 2021年10月24日に、代表作「ピュア」で有名なSF小説家小野美由紀先生のワークショップ「SFプロトタイピング」を受け、PRの榊と一緒に2035年の世界とunitoを短編小説にしてみました。 ぜひ、お時間ある際に私たちの壮大な妄想を読んでいただきますと幸いです。 *この小説は完全な妄想です。実際の団体名とは一切関係ありません。




この退屈な世の中に暮らす喜びを


2022年にワークスタイルのパラダイムシフトが起こってから、主にIT企業で働くミドルアッパー層の人々は地方や地元に変える流れが加速した。

それからというものリテラシーや働く企業によって、2029年までに格差はみるみる広がった。

その深刻な格差問題により前政権が倒れてから現政権に代わり2031年、生活保護制度をアップデートしたベーシックインカム制度ができた後は正社員で働くという概念が珍しいものに変わった。これははそんな時代の物語。



朝目覚めると、渋谷のいつもの家だと思ったら、今日はストックホルムにいるようだ。

今年で24歳になる僕は、いまの時代には少し珍しく、渋谷の会社に正社員のプロダクトデザイナーとして勤めている。

大学時代の友達のほとんどは、フルタイムの仕事にはつかず、現政権のベーシックインカム制度を利用して細々楽しく暮らしている。父はよく「私の時代は働きたくなくても働かなければならなかった」と語るが、いまは、仕事は働きたいからすること。ギターを弾くのが好きだったり、旅行にいくのが好きなように、働くことが好きな人が働いてる。

テクノロジーの発展で婚期がどんどん遅くなり、今では30代後半での結婚は当たり前。23歳でこれといった趣味がない僕は、つまらない毎日を送っていた。着飾るように、せめてもと思い、働いているという本音もある。

そこで最近友人に勧められて「unito(ユニット)」というサービスを利用してみることにした。

「unito(ユニット)」はこの前、日本で1番の賃貸利用者になったサービスなので名前は聞いたことはあった。少し調べてみると、もうすでに海外でも広く展開しているようだ。

昔からある賃貸アパートサービスは軒並み、不動産契約の古いやりとりとオンライン化へのシフトがうまくいかず弱体化してしまい、unitoのようなプラットフォーマーがハードをやる企業が今ではほとんどである。

何でも「退屈な日常を”暮らし方”から変えるサービス」とのことで、
二拠点生活や多拠点生活が簡単にできるらしい。

今の気分や住みたい頻度、予算を伝えると、拠点となる「unito」はもちろん、そこまでの飛行機から拠点のある地域での過ごし方まで、暮らしをまるっと用意してくれるとのこと。

費用は、飛行機代込みで、1ヶ月で約15万円ほど。移民を積極的に受け入れているスウェーデン政府の補助金で少しお得にいけるとのこと。

これなら旅行で行くよりも長期間であれば断然オトクである。


「行くか〜、ストックホルム」


今ではVR方の旅行体験システムがかなり発達しており(と言っても人気なのは宇宙旅行体験プランだが)、実際に行かなくても十分な旅行体験をすることができるようになった。ただ、ここで僕が言った「行くか〜」は、実際に行くことを意味している。(テクノロジーの発展に言語の発展が追いついていないことが稀にあり、これもその一つだ。)

現にリアルの海外旅行は2028年を最後に減少傾向にある。

それでも僕が実際にストックホルムに行こうと思った理由は、僕の青春の延長線上にある。ここからは、少し、声を潜めて話したい。

彼女と出会ったのは、大学生の頃。場所は、渋谷のカフェテラス。道に迷っていた彼女を案内したところ、後日お礼をしたいと言ってくれて、ホライゾン(Facebookを買収した中国企業がやっているSNS)を交換したのだった。

スウェーデン出身の彼女は、渋谷の街でも目を引くほど、明るい青色のワンピースを着ていて、好きなアニメの聖地である渋谷を訪れることを目的に東京に来たと言う。

僕がため息をつくたびに、父は「今は便利になりすぎたから、退屈だ。」と言うが、僕が退屈でため息をつくのは時代のせいではない予感は、彼女の笑顔を見るたびに確信に変わっていく。

いわゆる”便利になりすぎた時代”の上だからこそできる、研ぎ澄まされた自分のやりたいこと、自分の好きなことを、めいっぱい楽しむ彼女は、きれいだった。

それからというものの、僕は、ホライゾンを通じて彼女と連絡をとった。彼女がスウェーデンに帰った後も、すぐそばにいるように感じられるほど鮮明なホログラム型通話は、ありがたくも、隣にいない切なさが輪郭を帯びて、僕を苦しめた。

そんなある日、ホライゾンに彼女の新しい投稿があった。

退屈な日常を”暮らし方”から変えるサービス「unito」でコミュニティマネージャーを始めたというテキストと、ストックホルムのunitoの前で、同じくコミュニティマネージャーであろう仲間と撮った写真を投稿していた。

「行くか〜、ストックホルム」


早速unitoに問い合わせてみると、CMで見た通り、住みたい日数だけ、ストックホルムのunitoに住めるようだ。渋谷のオフィスに時々出社がある僕でも、住んだ分だけの家賃で住めるなら損はない。おまけに、移動費や過ごし方までまるっと準備していただけるとなら、むしろ得である。

退屈な日常を”暮らし方”から変えるサービス「unito」。


僕の退屈な日常を変えてくれる提案を待つのは、楽しみである一方で、少々緊張感のあるものだ。「頼むぞ。」と願いながら提案を待つ、いや待とうとしたら、もう返信が来た。

気が早すぎたか。翌日には、もう空港に僕はいた。

翌日から住み始められるとのことで、特に予定もなかったので、「明日からで」と答えたのだった。

飛行機が離陸して、そこからの日々は、割愛させてほしい。目まぐるしく、どこから話せば良いかわからないほどだ。そんな僕を見てか、父はよく「便利になったから、もっと面白い。」と話すようになった。

しいて、1つエピソードを話すとしたら、今日、僕の目の前に、青いウェディングドレスを着た彼女が立っていることを話したい。

僕の退屈な日常を変えてくれる「unito」とは、こう言う意味だったのか。そんなわけないか。と一人で笑ってしまう。

ただ、少なくとも、今日に続く暮らしを、伴走してくれたのはunitoだった。

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