溝端友輔の理想の二拠点居住|二拠点居住の解像度を上げる。

ニューノーマルの幕開けとともに、以前よりも手が届く場所へと近づいた「二拠点居住」。 その言葉の意味は分かるものの、イマイチ自分の言葉にならないような感覚があるのは、きっと解像度が低いからだと考えています。筆者もその一人です。 この連載では、”2つの拠点を持つ”という状態以上の、発見や感情を、インタビューを通して知り、二拠点居住の解像度を上げ、より鮮やかに伝えていきます。

unito CHIYODAの建築・設計でも大変お世話になりましたが、溝端さんといえば、日本橋のGROWNDが印象的です。また、あかしゆかさんが岡山で始めた本屋さん"aru"にも携っていらっしゃいましたね。なんというか、建物以上の新しいものが生まれるときめきがありました。


ありがとうございます。そうですね。僕が代表を勤めている株式会社NODは、元々建築の設計から始まったのですが、今は設計だけではなくて、不動産自体の企画・活用方法のサポートからその中の空間デザイン、それから、例えば飲食店であれば、その運用や、その基盤となるシステムの開発なども行っています。建築というアウトプットにとらわれずに、オーナーさんのやりたいことをヒアリングした上で最適な形をつくれたらいいなと思って、建築を超えたアウトプットでも編成できるような準備態勢で会社をやっています。

日本橋のGROWNDも、実店舗をもつと同時にECサイトでも連動して販売できる、日本橋に立ちながらも、日本橋にとどまらない、まさに建築を超えたアウトプットでしたよね。




そうですね、今は、ディベロッパーさんやインフラ会社さんの新規事業開発をしていて、今までになかったようなことを作り出していくみたいな仕事をしています。GROWNDもその一つです。自分のやったことがその新しい社会の文化、枠組みをつくれるくらい社会を変えるようなアイディアを作れたらいいなって。自分が作ったものを自分だけで楽しむのではなくて、自分がまず楽しみながら周りの人も楽しめるような、参加できるようなものを作っていきたいと思ったときに、それなりに影響力があるものを作って生きたいと思っています。




今までにないものをつくる。それを連続的に行っていくためのアイディアの引き出しは、どうやって作られているんですか。


実を言うと、自分で作りたいものはないんですよね。だから基本なんでも興味があるし、逆にある意味、なんでも興味がないという感じで。人のやりたいことに自分のやりたいことを重ねて形にしていくことが多いですね。だから、作りたいものや叶えたいことがあって、その熱量が強い人と仕事をしたいと思っていますね。


例えば、あかしゆかさんの"aru"もその一つで、あの本屋は彼女がずっと作りたいといっていたもので、このご時世に場所を作るっていうのは、本当にただの熱量だと思うんですよね。


自分のやりたいことをちゃんと形にするというプロセスや思いというのはすごく素敵だなと思っています。彼女の作りたい本屋さんを形にするときに、ノイズがないような状態、邪魔になるようなものを減らしてあげて、本当に彼女のやりたい本屋を、ただただ形にしてあげるような仕事をしたかなと思っています。


実際に岡山へ足を運ばれていましたよね。建築は仕事柄、やはり現地に出向くものなのでしょうか。


もちろん仕事上行かなくてはいけないということもあるけれども、僕の場合は、現場の人との会話で生まれる良い予想外を求めて出向いていますね。


製造業の場合って、その図面の形がそのまま形になるじゃないですか。だから予想外のことが起きるのは、マイナスなことだと思うのですが、建築だと、図面が一個あったとして、基本的には同じように作られるんですけれど、設計者がいて、施工会社、監督会社がいて、現場の施工者がいて、大工さんがいて。様々な人が関わっていく中で、いい意味で予想外のもの、変わっていくことが面白いなと僕は思っていて。


それって、リモートで議題が決まっただけのミーティングでは、なかなか難しくて。現地で会って前後の雑談とか、図面を一緒に見ながらひらめくアイディアというものが空間、場所を良くしていくと思うので、実際に場所に行って話すことは大事だなと思って出向くようにしています。


建物は、「どの環境に建つのか」という、現地らしさをはらむかと思うのですが、その点を観察したり、感じるために行くこともありますか。


現地らしさは意識するより意識しなくても自然と出ちゃうものなのかなと思っていて、自分は逆にその場所らしくないものを作りたいと思っていて、自分はそこに新しいものができるのであれば、新しいものごとや新しい人が集まってほしいなって考えを持っています。


その場所、ただただらしいものを作ってもそういう物事は生まれないなと思っていて、その場所らしさは自然と出ちゃうものだから、むしろ、らしくないものをどう取り入れていくかは意識しながら作っていますね。


なので、地方の仕事、東京の仕事と隔てて考えることもなくて、基本的には自分が想像できるもの、参加できるもの、楽しめるものを作っていきたいなという意識があるから、なるべく東京の案件がいいなっていうのは、個人的にはあります。ただ地方のホテルの案件など、地方にもやってみたいと思うことはあって、ただ、地方点々として地方案件をするのは嫌で。なるべく落ち着きたいし、自分のベットで寝たいですね。笑


ただ、仕事ではなく、暮らしの話をすると、ある程度、遊びや刺激も欲しい。なので、将来的にも地方と郊外の2拠点ぐらいは欲しいなと思っていて。週末は郊外で、平日は都心みたいな感じで暮らせたらいいなと思っています。


今想像している理想的な二拠点居住は、東京の都心にマンションと郊外に平屋の一軒家を持ちたいなと思っています。東京は友人も刺激も多いし、仕事もあるので、やっぱり東京にひとつ拠点を持ちたい、後は自分だけの時間、家族だけの時間が欲しいなと思った時に郊外にもっと静かな家が欲しいなと思っていて、週末には郊外の拠点で緩やかに過ごしたいなと思っています。



同じ場所でその2つを叶えるのは難しいですか?


いろんなものが好きだから、それが1つの場所に叶えるのは難しくて。例えば、東京の刺激的なところや、友人が多くいるところが好きな一方で、僕、海が好きで。まあ、東京湾が綺麗になればいいんですけれど、それは現実的には考えられないから、2つの場所を持つ必要があるのかなと思っています。




ひとつ好きなものがあると、反対の物も好きになったりするので、都会の刺激あるものが好きだと逆に落ち着いた時間とかが欲しくなっちゃう。だから多分1つの場所では、叶えられないと思いますね。

東京にいると、穏やかな海が見たくなって、海を見ていると、都会の刺激が恋しくなる…



幸せになれないかもしれない。酒を飲んで、なんだか甘いパフェを食べたくなって、そのあとはラーメン食べに行くみたいな。だから、都会と郊外の海の二拠点居住が僕の理想ですね。海沿い、小田原や舞鶴あたりがいいなって考えています。

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私たちunitoが東急と共同で提供する「Re-rent Residence 渋谷」は、
二拠点居住のための家です。

帰らない日は家賃がかからない料金システムを取り入れた、新しい住まいのかたち。
住まい2つ分の家賃ではなく、住まい1つ分の家賃で、
二拠点居住をかなえることができます。

unitoは、今後も二拠点居住の解像度を上げていくために
引き続き、インタビュー連載を続けていきます。

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