サブスク賃貸とは?
不動産のサブスクである「サブスク賃貸」について、詳しく見ていきましょう。
(1)サブスクとは?
Wikipediaではサブスクリプションを以下のように説明しています。
”サブスクリプション(英語: subscription)は、定額料金を支払い利用するコンテンツやサービスのこと。商品を「所有」ではなく、一定期間「利用」するビジネスモデル。日本ではサブスクとも略される。” Wikipediaより引用
動画配信サービスでいえば、映画のビデオテープやDVDを「所有」する代わりに、一定期間何度でも何本でも「利用」できます。
利用者にとっては、たくさんのテープやDVDを持つ必要がなくなり、定額で多くの動画を見られるようになったのがメリットです。
動画配信サービスの他にも、車やファッション、家具や食べ物のサブスクなど、さまざまなサブスクがあります。
(2)サブスク賃貸とは?
そもそも賃貸住宅とは「住宅を購入して所有するのではなく、月々定額の家賃を支払って、一定期間、家や部屋を利用するサービス」です。
つまり、賃貸住宅は元からサブスクだといえますね。
しかし、ここで注目する「サブスク賃貸」とは「賃貸の手続きを簡単にした賃貸」を指します。
たとえば、初期費用がかからない、入居や転居の手続きが簡単、などがサブスク賃貸の特徴です。
(3)サブスク賃貸と通常の賃貸の違い
賃貸住宅を契約するときには、以下のような初期費用がかかります。
通常の賃貸の入居費用の例
- 家賃 40,000円
- 敷金 40,000円(1ヶ月分)
- 礼金 なし
- 保証料 20,000円(家賃の半額)
- 鍵交換 15,000円
- 手数料 22,000円
合計 152,000円
しかし、サブスク賃貸の場合、敷金や保証料などは一切不要。
かかるのは月々の家賃だけです。
水道光熱費や退去費用なども全て家賃に含まれるため、入居から退去までずっと定額料金で利用できます。
また、通常の賃貸だと部屋に合わせて家具や家電を用意する必要がありますが、サブスク賃貸は家具家電付きなので、入居したその日から快適に暮らせます。
サブスク賃貸を使うメリットとデメリットとは?
あらためて、サブスク賃貸のメリットとデメリットを整理していきましょう。
【メリット】
(1)自由に部屋を移動できる
サブスク賃貸のメリットのひとつは、「対象の部屋であれば自由に移動できる」ことです。
同じ運営会社の扱っているサブスク賃貸物件の中でなら、気軽に部屋を変えることができます。
たとえば「コンビニよりも定食屋が近い方がいいな」「仲良くなった人の近くに住みたい」など、服を着替えるように部屋を変えて、気分転換をするのもいいですね。
(2)定額で利用できる
サブスク賃貸の最も大きなメリットは、「ずっと定額で利用できる」ことです。
先述のように、初期費用が抑えられるだけでなく、管理費や水道光熱費なども含まれているため、月々の費用がずっと定額になります。
(3)手間がかからない
通常の賃貸物件であれば、引っ越しのたびに業者の手配、不要になった家具の処分、家具家電の買い直し、水道やガスの利用手続きなど、さまざまな手間がかかります。
しかし、サブスク賃貸ならこれらの手間は不要。
自分の荷物が少なくて済むので、部屋の移動も簡単です。
【デメリット】
(4)選べる物件が限られる
一方でサブスク賃貸のデメリットとしては、まだ物件数が多くないことがあげられます。
人気の物件では、なかなか予約が取れないことも。
(5)契約期間や利用できる泊数などが限定される
サブスク賃貸では、契約期間が1ヵ月から数ヵ月など、限定されている場合もあります。
利用の何日前に連絡する、1ヵ月に同じ部屋には何日までしか滞在できない、などといったルールのために、自分の都合に合わせて好きな場所に好きなだけ滞在できないこともあるので、契約前にしっかりと確認しておきましょう。
(6)月々の家賃が割高になる
初期費用が抑えられるということは、ランニングコストが高くなるということです。
敷金や更新料などは月々の家賃に含まれるため、月々の家賃そのものは通常の賃貸と比べて割高になります。
おすすめのサブスク賃貸サービス6選
さまざまなサブスク賃貸がありますが、中でもおすすめのサービスはこの6つです。
(1)unito(ユニット)
東京都内を中心に多くの物件を持っているunito。
月5日から利用でき、気軽に部屋を変えることが可能です。
部屋に帰らない日は料金がかからない「リレント」システムを採用していることが特徴で、コストを抑えながら都心暮らしを楽しめるサービスとなっています。
(2)ADDress(アドレス)
ADDressは、日本全国にある空き家を活用した住まいのサブスクです。
月額費用の44,000円には、水道光熱費、インターネット回線料金が含まれており、同伴者との利用も可能です。
Wi-Fiや家具家電、調理器具や食器なども一通り揃っているので、ワーケーションや観光、お試し移住などにもぴったりです。
海辺の家や、温泉のある家、憧れの町にある家など、さまざまな家を行き来しながらの暮らしを実現します。
(3)クロスハウス
クロスハウスは、東京都内を中心に多くのシェアハウスを運営しています。
空き家を改装して展開しているため、他社と比べて家賃が1〜2割安いことが大きな特徴です。
また、鍵の受け取りのための来店が不要であることや、WEBですべての手続きができることなど、地方出身者や海外の人にもやさしいシステムを採用しています。
たとえば人気の池袋・新宿エリアにあるTokyoβ北池袋5は、北池袋駅から徒歩3分の静かな住宅地にあるシェアハウス。
全室個室で、水回りだけをシェアします。
家賃の42,000円に、毎月共益費10,000円(水道光熱費・共用備品代を含む)とシステム利用料1,000円が加わります。
(4)SANU 2nd Home(サヌセカンドホーム)
SANU 2nd Homeは、自然豊かな場所での別荘暮らしを楽しむためのサブスクです。
長野県の白樺湖のほとり、山梨県の八ヶ岳の高原、同じく山梨県の山中湖に近い森の中といった場所に、国産木材を使用したキャビンが建っています。
都心からは1時間半から3時間ほどの移動で着く、絶好のロケーションです。
月額55,000円、初期費用は不要で、各地の物件に滞在できます。
(5)Hostel life(ホステルライフ)
ホステルとは安価に宿泊できる施設のことで、ゲスト同士が交流できる共用のスペースがあり、海外の利用者も多いことで知られています。
ホステルライフは、日本初の宿のサブスクとして誕生しました。
全国35施設のホステルを利用できるので、旅暮らしをすることも、気に入った場所に住み続けることも可能です。
まとめ
この記事では、サブスク賃貸と通常の賃貸との違いや、メリット・デメリットを紹介し、おすすめのサブスク賃貸サービスについてもお伝えしました。
手間がかからず自由に部屋を移動できるのが、サブスク賃貸の大きな魅力です。
リモートワークやワーケーションに、旅行やお試し移住にと、暮らし方に合わせてサブスク賃貸を上手に活用してみてはいかがでしょうか。